Z80 マイコンシステムを作ろう(その7)

さて,すっかり MSX っぽい Z80 マイコンシステムなってしまいましたが,もう少し拡張していきたいと思います。

前回は,音源 LSI である YM2149 搭載ボードを作り,矩形波 + ノイズ音再生と,ジョイスティックを接続できるようにしました。

Z80 マイコンシステムを作ろう(その6)

今回は,MSX っぽいマイコンシステムには欠かせないもう一つの音源,SCC 音源を搭載したボードを作りたいと思います。

SOUND CREATIVE CHIP

…と言うらしいです。例によって ウィキペディア に詳しい説明があります(笑)。

MSX ユーザーにはもう説明の必要ないですよね。

全 8 音ポリフォニック音響の脅威!」です。

また,この SCC 音源,MSX 用としては,カートリッジとして供給されましたので,MSX 本体で,PSG などと音をミックスして外部に出力する必要があります。

よく SCC 搭載ゲームで,パッケージや,取扱説明書にも書かれていたと思いますが,この音のミックス方法が各メーカーの MSX で,まちまちだったこともあり,音量のバランスが統一されていないといった問題がありました。

肝八では,前回作った PSG ボードで,音をミックスしているのですが,各音源出力に対して半固定抵抗をつけたので,簡易的ですが,音量のバランス調整ができるようにしてあります。

メガロムコントローラ

この SCC は,名前の通り音源チップなのですが,メガロムコントローラとしての機能もあります。

切り替え対象の各バンクは 8KB 単位で,6bit 分のバンク指定ができるので,最大4Mbit = 512KB の ROM を接続することができます。

ただ,4Mbit まで使っていた MSX のソフトは,「METAL GEAR 2 SOLID SNAKE」だけだったと思います。

このメモリコントローラにぶら下げる ROM ですが,BIOS ROM と同様,書き換えができるように SRAM を接続しました。

この SRAM に,ホスト PC からロムイメージを転送することによって,SCC カートリッジゲームをプレイすることができます。

SCC ボード

部品を実装したボードがこちらです。

SCC チップは 48 ピンの,一番大きいチップになります。

PSG は,音声出力がアナログなので,3 チャンネル分のピン数で少ないのですが,この SCC は,全チャンネルが一緒になった 11bit のデジタル出力で,音声出力だけで 11 本のピンがあるんですね。

SRAM は,1Mbit を 4 つ載せました。

合計 512KB なので,SCC 対応カートリッジゲームはすべて動作すると思います(…多分)。

左上にあるディップスイッチで,スロットの 1 または 2 に接続するか,あるいは切り離すことができます。

このボードを,2 枚接続すれば,「沙羅曼蛇」の真のエンディングが見られるかもしれません(笑)。

また,起動時のロムバンクは,0,1,2,3 となっているので,32KB のゲームカートリッジも,そのロムイメージを頭の 4 つのバンクに入れておけば,起動可能です。

動作確認

いつものように,上に載っけて 7 階建てです。

動作確認はもちろん,SCC 対応のゲームカートリッジですね!

mpeg4,750kbps,6.6MB

これも皆さんご存知の「エルギーザの封印」MSX2 版です。SCC の音色がいい感じでマッチしていますよね!

…というわけで,今回はここまでです。

SCC カートリッジのゲームであれば,MSX2 対応のゲームが動作するようになりました。

だいぶ MSX っぽくなりましたが,次回はさらに MSX2+ (ツープラス)っぽくしてみようかな…と思います。(うまく行くといいけど…)

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